2022/07/22
春先のこと、なんとなく「チャレンジしたい」気分がモーレツに高まっていた私。
当初、「函館の朝食バイキングを食べる為に自走で向かう」(※札幌-函館間 およそ280km)という計画を立てていたのだが、
先日久しぶりに登った朝里峠にて、函館行きは身の丈に合わない挑戦だという事に気づいた。
「事故を起こす前に函館朝食チャレンジは諦めよう」という事になったが、その函館チャレンジの為に事前にトレーニングしといた方がいい、というホップ・ステップ・ジャンプでいうところのステップ企画は生きていた。
それが「オロフレ峠チャレンジ」である。
朝里峠の獲得標高で、およそ980m。
オロフレ峠の時はその倍、およそ2,000mを登るという。
「とにかく景色がいいし、僕が走ってきた中でもベスト3の景観です」と、今回のルートを作成してくれたYO-SUKE氏。
(彼はブルベに出ているので、道内のあらゆる良いルートを知り尽くしているのだ)
それならば、という訳でステップ・チャレンジは決定した訳だが、
近くにつれ不安は増し、その低下したメンタルが災いしてか、前日に股関節に激痛が走り歩行に支障をきたす事態に。
とはいえ、またここで「股関節が痛いので、やっぱやめときます」と言えるほど、そんな強いメンタルも持ち合わせていない。
函館に続き「なにかかにか理由をつけて止めようとする…」という蔑みの目を向けられるぐらいなら、股関節の痛みを引きずってでもスタート地点に立とうと決意。
関節が滑らかになるようにコラーゲンドリンクをガブ飲みして当日を迎えたのである。
「道の駅・洞爺湖」からスタート。
駐車場も広くて停めやすいし、作業しやすい。
まずは一気に降りて洞爺湖畔の「水の駅」へ、そしていざオロフレ峠へ!かと思いきや、ここから思いもよらぬ登りの波状攻撃であった。
まあ事前にルートを貰ってたのに、ほぼ見ていなかった私が悪い。
「これはもうオロフレに入ってますか!?入ってますね!?」
「あ、全然まだまだです」
という会話を数十回繰り返しながら登る、登る。
基本的に登りは大の苦手なので、坂に向き合う度に「うぇーーーー」となるのだが、なにせ確かに景観が素晴らしい。飽きないのである。
もう満足だ、もうやりきった、などと言いながらも楽しく走れた。
時に好奇心のままに走ると、こんな事もある。
グラベルを始めたお陰で皆さん逞しくなった気がする。
気づくと朝方に降っていた雨が、嘘みたいに晴れていた。
そして、オロフレ峠に挑む前にまあまあの登坂を繰り返し、遂にラストの本丸に辿りつく。
オロフレ峠入口にある最後の空き地で中休憩。
既にバキバキの肩をストレッチで整える。
「とにかくひたすら登りしかないので、疲れたら止まって休んでください。無理だと思ったら、いつでもDNFしてください」とYO-SUKE氏に言われたが、ここまで来てDNFは出来ないでしょ…と静かに闘志を燃やす私。
鬱蒼とした緑に浮かび上がる看板。
恐ろしい絵である…。6月1日というと、そこまで前じゃない…。
あっという間に先頭集団に離され、今現れたらどうするか…と一人でペダルをくるくる回しながら考えるが、結局ヒグマの最高速度が時速60kmというのを思い出してゲンナリする。
そして、木々の緑に癒されながら走るのにもいい加減飽きてきた時、急に目の前が開けた。
ちょっと…美し過ぎる!!!!!!!
もう満足!引き返してもいい!!!
周りを見ても確実に結構登って来てるし!!
と思ったけど、どうやらここで半分ぐらいらしいので、つべこべ言わず先を急ぐ。
そして、ここからが長かった…。
ペダルを回してるのに進んでる気がしない。
登ってるのか、平坦なのかも判断がつかず、シフトを上げていいのか下げていいのかも分からない。
なんでこんな所に来てしまったんだ、なんであの時勇気をだして「股関節が痛いからDNSします」と言わなかったんだ…と一人で悶々と考えてる時、ようやく遠くに人影が…!
「お疲れ様ですー」と出迎えてくれた先行組は、30分近く先に着いて身体が冷えてたらしい。笑
そんな身体が冷えてる人達を横目に、達成感に満ち溢れ腰を下ろしてガブガブ水を飲んでいた時、聞こえてきたYO-SUKE氏の声に自分の耳を疑った。
「ここから2.7km登ったら展望台がありますよ」とサラッと言うではないか。
どうやら私の満身創痍ぶりが伝わってないらしい。
「いやいやいやいや、無理無理。私、行かなくて大丈夫です。皆さんでどーぞどーぞ。」
一切勧誘は受けません、という明確な意思を示し、下ろした腰を上げずにいると
「平均勾配2%です!」とか「石碑もありますよ!」とか一生懸命調べてくれるので、「まあ、じゃあ、行きますか」と立ち上がる(← 何様)
そして、展望台までの道は快適であった。重い腰を上げて良かった。
周辺の山々と同じ高さに居る…笑
すごいとこを登って来たんだなぁ、こんな私でもやれば出来るんだなぁ。
ここからは、ピドコック並みの下りを見せ一瞬で下山。
で、また壮瞥町側に下りたのですが、時間も時間だったので開いてるゴハン屋さんがない。
そんな時は我らがセイコーマートのほっとシェフ!
ここのセイコーマート、新しくてベンチまであって凄く良かった!ちょうど日陰だし!
これからオロフレ・チャレンジされる方におすすめ。
あとは一路、ゴールの道の駅を目指すのみ。ほぼ平坦。
まともに最後の坂を登り返して「道の駅」まで走れば、上記の数字になるんだけど、
私はもう既にオロフレ登ってる段階で「最後の坂は登らない、湖畔の水の駅で待つ」と強く心に決めていたので、私のフィニッシュは皆んなと違う場所になった。
という訳で、みちよ記録は走行距離111km、獲得標高1872mにて終了!!
やりきりました!!!!
インスタにも書いたけど、
チャレンジは、するまでは億劫だけど、してみたら後悔する事はまず無い。
お客様の中にはロードレースやブルベ、大会じゃなくても自分で目標を作って走ってる人達が沢山いる。
とてもじゃないけど一緒のステージに立とうとも思わないけど、少しいつも以上に頑張ってみたら、皆さんの凄さが肌身に染みました。
という訳で!!!!
是非、このルートにチャレンジして頂きたい!という事で、YO-SUKE氏の許可を得ましてルート公開致します!
みちよチャレンジ2022 → https://connect.garmin.com/modern/course/117392640
まあ、アレです!もし、自転車で行く勇気がない方はドライブがてら車でどーぞ!
車を走らせながら、どうぞ坂嫌いの私のチャレンジに思いを馳せて頂ければ幸いです。
impress cycle works